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情報を「見に行く」から「届ける」へ。カスタムエージェントで実現する「組織の自律化」と「T型人材の育成」。

変化が激しく、不確実な出来事にも柔軟に対応していく——。MIXIのみてね事業本部はそんな組織を目指して、事業本部のあらゆる情報をNotionに集約し、情報の透明性を組織運営の前提としています。さらに、情報を人が「見に行くもの」からAIが「事業本部のみんなに届けるもの」へと変えるため、カスタムエージェントを積極的に活用しています。情報共有の仕組みを整えたことで、社員はより自律的に動き、みてね事業本部が目指す、専門性を持ちながら領域横断でも活躍できる「T型人材」の育成も進んでいます。加えて、カスタムエージェントによって業務の自動化を徹底し、Notionが業務フローの中枢に据えられています。

アジャイルカルチャー醸成で生まれる分断をNotionが払拭

みてね事業本部は、子どもの写真・動画共有アプリ「家族アルバム みてね」や「みてねみまもりGPS」など、家族向けサービスを開発・運用しています。これらのサービスはユーザーのニーズや技術トレンドも常に変化しているため、開発側には迅速な意思決定と実行力が求められます。

こうした環境にスピード感を持って対応するため、みてね事業本部は状況に応じて変化し続ける「アジャイルカルチャー」を根付かせ、「不確実性に強い組織」を目指しています。アジャイルカルチャーが醸成されると、意思決定の権限が現場に委譲され、自分で考えて行動する自律性が芽生えます。一方で、自律的な組織は「現在地」と「ゴール」が見えないままだと目線が揃わず、ばらばらになりがちです。そこで、全員の意思を束ねるために重要になるのが「情報の透明性」です。

この透明性を担保する土台として機能しているのがNotionです。会議の議事録、タスク、PBI(プロダクトバックログアイテム)、プロジェクト、支払申請などの情報を集約し、Notionを見れば決定事項やタスクの「なぜそう決まったのか」「今どうなっているのか」を追跡できます。これによって、納得感を持って仕事に取り組むことができ、担当者に確認する前にも、必要な情報を自分で確認できる環境が整います。

さらにNotionは、情報理解の支援にも役立っています。組織規模の拡大にともない情報が爆発的に増えても、「情報量が多すぎて読めない」「専門外で内容がわからない」といった状況を、Notion AIによる要約や専門用語の解説で補えるのです。こうしたみてね事業本部のナレッジマネジメントは社内でも高く評価されており、他部署から異動してきた社員からも「Notion AIに聞けば事業本部のことがすべてわかる」という声があがっています。

Notionはオールインワンの情報マネジメントシステムだと思っています。
平田 将久
平田 将久みてね事業本部 副本部長

情報を「見に行くもの」から「手元に届くもの」へ。「チームサポートエージェント」で“ちょっとした作業時間”を削減

「情報の透明性」を進める取り組みは、Notionに情報を集約するだけではありません。みてね事業本部内のアドバタイズチームでは、Notionのカスタムエージェントを活用し、情報を「見に行くもの」から「手元に届くもの」へと仕組み化しています。

なぜ情報を届ける必要があるのでしょうか。理由は、「知識の属人化」が起こりやすいからです。アドバタイズチームは新規企画を多く抱えており、意思決定も頻繁に更新されます。最新状況を把握するには手間がかかり、状況確認が「詳しい担当者に聞く」形になりがちでした。その結果、質問する側・される側の双方に負担が生じていました。

この課題を解決するために作ったのが、「チームサポートエージェント」です。更新通知や議事録要約、タスク管理など用途ごとに設計した複数のカスタムエージェントを連携させ、アドバタイズチームを横断的に支えるAIエージェントで、タスクやPBI、プロジェクトなどに更新があれば、連携先のSlackへ自動で通知します。例えばミーティング後に新しい議事録が作成されると、それをトリガーにして会議の要約が終了後に自動投稿されます。投稿内容は論点ごとに要点が整理され、アクションアイテムも「誰が・何を・いつまでに」の形で明示されるため、振り返りと実行につながりやすくなりました。さらに、会議中にその場で情報整理をする必要が減り、会議時間の短縮と議論への集中にもつながっています。

また「チームサポートエージェント」は、社員へのリマインドも担っています。毎朝、Notion上の情報を自動巡回し、「期限が迫っている案件がある」「このプロジェクトは担当者が未設定」「コンテンツの配信日が迫っている」など、優先的に動くべきタスクがあればSlackにアラートを送ります。このように情報が自動で届く仕組みを整備したことで、情報を「探す」「まとめる」「確認する」といった“ちょっとした作業時間”が削減され、メンバーは本来注力すべき企画や意思決定の業務に集中できるようになりました。

ユーザーヒアリングの作業工数が1/5に短縮。ユーザーファーストを実践する「AIペルソナエージェント」

みてね事業本部では、カスタムエージェントを活用し、ユーザー理解も進めています。その一つが「AIペルソナエージェント」の運用です。きっかけは、ユーザー理解の深さに社内で差が生まれていたことでした。全社員のユーザー理解を向上させるため、ユーザーの本音が分かるインタビューを共有していましたが、実際には興味のある社員しか読まず、情報の認知にムラや偏りが生じていました。

そこで、蓄積した定性データをもとに「気軽に話しかけられるユーザー」として、Notionのカスタムエージェント上に「AIペルソナエージェント」を12個作成しました。参照データは100名規模のユーザーインタビューから抽出。個人が特定されないよう、情報の削除・抽象化・匿名化を行うなど、個人情報の扱いには十分配慮しています。さらに、分析ミーティングや事後の振り返り議事録なども補助的な情報ソースとして取り込み、1つの「AIペルソナエージェント」は、5〜8名分の情報と補助ソースを束ねたうえで人格設計されています。

その活用方法の一つがレビューです。例えば広告担当がLPを制作し、このデザインで良いかどうかの外部視点が欲しい場合、「ペルソナ5人で話し合って総評して」と依頼すると、LPの良い点・気になる点・総評を短時間で提示してくれます。また、開発チームは父親・母親世代が中心のため、接点の少ない祖父母向け施策を検討する際には、祖父母の「AIペルソナエージェント」に問い合わせることで、異なる世代の意見を得て世代間ギャップを埋めることができています。

「AIペルソナエージェント」の導入により、事業本部全体に、ユーザー視点で意思決定できるユーザーファーストの文化が定着しました。これまでユーザーとコミュニケーションを取れるのが一部の社員に限られていましたが、「AIペルソナエージェント」によってユーザーの存在が身近になり、誰もが日常業務の中で、ユーザー視点を取り入れられるようになりました。意思決定の材料が増えたことで、質とスピードも向上し、工数削減の達成にもつながりました。従来、実際のユーザーへのヒアリングは「インタビュー設計〜実施〜ドキュメント作成」までに5日間を要していましたが、「AIペルソナエージェント」がある現在は1日で完了でき、工数を大幅に短縮できています。

より自律的な組織へ。カスタムエージェントでT型人材を育成。

みてね事業本部では、カスタムエージェントの運用にあたり、利用ルールや権限を設けて管理しています。基本として、事業本部に所属する全社員にクレジット(カスタムエージェントの利用に応じて消費されるポイント)を配布し、誰もがAIエージェントを活用して業務改善できる状態を整えています。一方で、作成権限は4名(技術系の部長2名+セキュリティ担当2名)が許可した用途に限って付与しています。これにより、作ったものの必要性に欠けクレジットだけを消費する“ゾンビエージェント”の発生を防いでいます。

今後、みてね事業本部は自律的な組織をさらに推し進めようとしています。その推進力となるのが、職種や部署の垣根を取り払うカスタムエージェントです。従来、業務を自動化するには設定・運用にエンジニアの知識が必要でしたが、Notionのカスタムエージェントは誰でも使える仕組みのため、非エンジニアでも業務の自動化が可能になります。

さらに、カスタムエージェントが専門的な内容を要約してくれることで、担当領域以外の情報も積極的にインプットできるようになります。加えて、最新情報をプッシュする仕組みによって、0.1秒以内に現状を把握できる=理解して行動に移すまでの距離が短いという状態に近づきました。隣の部署が何をしているかを即座に把握できるため、職種や部署を越えてプロダクトを考え、業務を進める動きが強まります。

このように、職種と部署の垣根を越えさせるカスタムエージェントがあることで、専門領域を持ちながら周辺領域にも広く理解・関心を持って動ける「T型人材」を育むことができるようになっています。この「T型人材」の育成によって、受け身業務の減少、責任感の向上、積極的な相互サポートが促され、組織の自律化が前進していくと平田さんは考えています。将来的には現行の連携自動化ツールを解約し、カスタムエージェントを活用して業務の自動化をさらに前進させ、Notionを全ワークフローのコントロールセンターとして位置づけることを目指しています。Notionがもたらす情報の透明性が、みてね事業本部をより自律的で強い組織へと導きます。

カスタムエージェントは直感的に操作できます。これまでエンジニアに限られていた業務の自動化が非エンジニアにも広がり、テクノロジーの恩恵が民主化しました。
平田 将久
平田 将久みてね事業本部 副本部長

人も組織も育むカスタムエージェント

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