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年間720時間の業務を削減。カスタムエージェントで問い合わせ対応を再設計するand roots。

事業と組織の拡大に伴い、企業に蓄積される情報を、いかに成長につながる資産へ変えていくか。10以上のグループ会社を展開する福岡発の急成長企業、and rootsがその基盤として選んだのがNotionです。日々のやり取りの中に埋もれていた情報をNotionに集約することで、社内Wikiやプロジェクト、タスク、OKRをつなぎ、組織の知見が継続的に蓄積・再利用される仕組みを構築しました。また、Notion AIのカスタムスキルやカスタムエージェントを活用することで、個人のノウハウを組織の力に変え、業務の標準化や意思決定の迅速化、年間720時間相当の業務時間削減を実現しています。情報を「保管する場所」から、人とAIがともに活用する「成長基盤」へ。and rootsが進める、AI時代の組織づくりに迫ります。

ツールの導入を超え、情報を組織の資産にする文化へ

通販事業を中心に、Webコンサルティングやヘアケアブランド、ホテルビジネスなど、多角的に事業を展開するand roots。10以上のグループ会社を持つまでに成長する過程で、同社が直面したのが、組織の中で生まれる情報をどのように蓄積し、次の意思決定や事業成長に活かしていくかという課題でした。転機となったのは、社員数が50〜60人規模になった頃です。いわゆる「100人の壁」を見据える中で、口頭やチャットを中心とした情報共有だけでは、組織全体の知識や経緯を十分に引き継ぐことが難しくなっていました。活発にコミュニケーションが交わされるほど情報が流れるスピードも速くなり、社内ナレッジを後から探し出すことに時間がかかっていました。

そこで同社は、社内情報を集約するためのナレッジ共有ツールを導入しました。しかし、マークダウン記法を前提としたツールだったため、非エンジニアにとっては情報を残すハードルが高く、全社的な活用には至りませんでした。結果として、情報がSlackとナレッジ共有ツールに分散し、「どこに情報があるのか」「どれが最新で正しい情報なのか」がわかりにくいという新たな課題も生まれました。

こうした状況を受け、次の情報基盤として選んだのがNotionです。コードを意識せず直感的に使えることに加え、職種を問わず複数人で情報を共有・更新できる点が、ビジネス職の多いand rootsの組織に合っていました。導入にあたっては、単にツールを決定して全社に展開するのではなく、経営メンバーを巻き込みながら活用イメージを共有していきました。まず、6人の経営メンバーのうちITに詳しい1人が実際にNotionを試し、使いやすさや活用方法を確認。その後、残る5人にも体験してもらったところ、「使いやすい」「会社のホームページのようなものを表現できるのが楽しい」といった声があがりました。代表の江口修一さんからも、「データや資料を溜めていく場所として一番使いやすい」と評価され、導入への合意が形成されました。

導入後は、20〜30人規模のワークショップを開催し、具体的な活用方法を社内に浸透させていきました。こうしてNotionは、単なる新しいツールではなく、組織の情報を継続的に蓄積する共通基盤へと成長。and rootsは、情報が個人やチャットの中で流れていく組織から、知見を組織の資産として残し、次の仕事に活かす組織へと変化していきました。

目標と日々の仕事をつなぎ、組織の意思決定を加速

Notionに情報を残す文化が根づき始めたand rootsが、次に取り組んだのは、蓄積した情報を互いにつなぎ、日々の業務に活かせる仕組みをつくることでした。

それまで、プロジェクトやタスクは部署や個人ごとに異なる方法で管理されていましたが、全部署のプロジェクトをひとつのデータベースに集約。リレーション機能を使い、「OKR → プロジェクト → タスク」をつなぐことで、経営や組織の目標と、一人ひとりが日々取り組む業務をひとつの流れで管理できるようにしました。

これにより、目標の達成に向けてどのプロジェクトが進み、どのようなアクションが必要なのかを一元的に把握できるようになりました。プロジェクトの背景や進捗、関連する議事録も同じ場所から確認できるため、情報を探す手間が減り、「何を優先するか」「その施策を実行するか」といった判断も迅速になっています。

全部署のプロジェクトが可視化されたことで、部門を越えた知見の再利用も進みました。新しい取り組みを立ち上げる際には、他部署が過去に実施した施策やプロジェクトの進め方を参照し、ゼロから考えるのではなく、社内のベストプラクティスを起点に設計できます。さらに、このデータベースを活用した業務管理の仕組みを、ほかのグループ会社にも展開し、個々の知見をグループ全体の資産として活かせるようになりました。

こうした変化は、社員の行動にも表れています。導入当初は、口頭やカレンダーなど、それぞれの方法で管理していた社員から「なぜNotionに情報を残す必要があるのか」と戸惑う声もありました。しかし、情報が一か所につながっている便利さが実感されるにつれ、「仕事を始めるときは、まずNotionのプロジェクトデータベースを見る」という行動が定着。Notionは情報を保管する場所から、日々の仕事と意思決定の起点へと役割を広げています。

仕事を始めるときは、まずプロジェクトデータベースを確認します。Notionを見ることから一日が始まります。
角田 英隼
角田 英隼はぐくみプラス FFチーム マーケター

カスタムスキルで現場主導の改善を実現。1人あたり1日30分の削減

プロジェクトや議事録、タスクといった日々の業務情報がNotionに蓄積されたことで、and rootsでは、それらの情報を業務の改善や標準化に活かせるようになりました。その取り組みをさらに前進させたのが、Notion AIのカスタムスキルです。

カスタムスキルとは、特定の業務手順や判断基準を記したページをAIスキルとして指定し、Notion AIから繰り返し呼び出せる機能です。and rootsでは40個以上のカスタムスキルを作成し、要約や情報の抽出、内容の確認、タスク化といった業務を、共通の手順と基準に沿って実行できるようにしました。

たとえば、会議の議事録からアクションアイテムを抽出し、担当者と期限を設定したうえで、タスクデータベースに起票するカスタムスキルを活用しています。会議後に人が議事録を読み返し、タスクを一件ずつ入力する負担を減らすとともに、対応事項の抜け漏れ防止にもつなげています。

カスタムスキルがもたらした大きな変化は、個人の経験や暗黙知を、組織全体で再利用できるようになったことです。これまでベテラン社員や特定の担当者が経験をもとに行っていた分析、判断、確認の観点を、業務手順や判断基準として言語化。カスタムスキルに落とし込むことで、その業務に習熟していない社員でも、同じ観点に沿って作業を進められるようになりました。出力形式もあらかじめ設定できるため、担当者による品質のばらつきを抑え、業務の属人化を防ぐことにもつながっています。

さらに、カスタムスキルは現場の改善意識にも変化をもたらしました。当初は個人の業務を効率化するために作られていたスキルが、「チームでも使えるのではないか」と共有されるようになり、自分の業務ノウハウをスキルとして組織に還元する動きが広がりました。上から与えられた業務改善ではなく、現場の社員が自ら仕事の進め方を見直し、チーム全体の改善につなげる文化が生まれています。

こうした業務の標準化やテンプレート化により、手戻りや確認のためのコミュニケーションも減少しました。社内アンケートでは、90%以上のメンバーが、1日あたり約30分の業務時間削減を実感したと回答しています。カスタムスキルは、単なる作業時間の短縮にとどまらず、個人に閉じていたノウハウを組織の共通資産へ変える仕組みになっています。

問い合わせ対応を人とAIで再設計。年間720時間削減を実現した「問い合わせ対応エージェント」

蓄積された情報を個々の作業に活かすだけでなく、業務フロー全体にAIを組み込む取り組みも始まっています。その代表例が、Notion AIのカスタムエージェントを活用した「問い合わせ対応エージェント」です。

お客様から問い合わせが届くと、エージェントが内容を読み取り、Notionに蓄積されたFAQや過去の対応事例を参照して返信案を作成します。問い合わせが外国語で書かれている場合は、使用されている言語を推定し、その言語に合わせた返信案を生成。作成された文面はSlackに投稿され、社員が内容を確認します。必要に応じて修正を加え、問題がなければそのまま返信できる仕組みです。

重要なのは、問い合わせ対応をAIに完全に置き換えたのではなく、AIと人の役割を組み合わせて業務全体を再設計したことです。情報の検索や返信案の作成はエージェントに任せながら、最終的な判断と品質管理は社員が担います。これにより、対応品質を維持しながら、社員が一から情報を探して文章を作成する負担を軽減しています。

and rootsには、1日平均約15件の問い合わせが届き、以前はその返信対応に1日約2時間を費やしていました。「問い合わせ対応エージェント」でその対応をほぼ自動化した結果、業務時間が月60時間、年間720時間相当削減されました。

さらに、このエージェントはわずか1日で構築されました。NotionにFAQや過去の対応事例が蓄積され、AIが参照できる状態になっていたからこそ、短期間で実務に組み込めるエージェントを立ち上げることができたのです。情報を日常的に残してきたことが、AI活用のスピードと成果を支える土台になりました。

and rootsが次に目指しているのは、問い合わせ対応のような個別業務の効率化にとどまらず、業務フロー全体にAIやAIエージェントを組み込むことです。定型的な情報収集や文章作成をAIに任せることで、社員が思考や対話、意思決定といった、人にしかできない仕事により多くの時間を使える環境をつくろうとしています。

Notionは単なる情報基盤ではなく、人とAIが一緒に働く、and rootsの成長を支える基盤へと進化しています。

Notionの強みは、情報を共有しやすく、日々の仕事を通じてコンテキストが蓄積されていくことです。その情報をもとにAIを動かせることが、これからの組織にとって大きな価値になると考えています
堀 順郎
堀 順郎グロースハックチーム データエンジニア

人とAIが一緒に働く、成長を支える基盤

Notionは無料でお試しでき、様々なデバイスで使えます。

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