
AIミーティングノートで作業時間を90%削減。会議の見える化が促進する組織の透明性
IVRyは、創業当初からNotionで全社の情報を管理しています。2025年のエンタープライズプランへの移行後は、AIミーティングノートを通じて議事録作成にかかる時間を最大90%削減しているほか、経営会議も含めた意思決定における背景情報を共有することで、組織の透明性を推進しています。また、アナリティクス機能を活用し、Notion上にある情報の正確性と最新性を保っています。
会社の成長にともなうガバナンス対応のためエンタープライズプランへ移行
対話型音声AI SaaS「アイブリー」を開発・運営しているIVRyは、2019年3月の創業当初から社内Wikiや開発仕様書など、あらゆるドキュメント管理をNotionで行ってきました。急成長を続ける同社では、創業時数名だった従業員数が、現在(2025年9月時点)200名以上に成長しています。
企業の成長にともない、幅広い顧客に対してサービスを提供するようになり、今までよりも高度なセキュリティ環境の構築と、組織のガバナンス強化が必須になりました。その解決策として、2024年と2025年にビジネスプラン、エンタープライズプランという2回のアップグレードを行っています。これによりシングルサインオン認証とISO/IEC 27001の取得や外部公開のコントロールや監査ログの運用という強固なセキュリティ体制を築きました。
また、IVRyは同じタイミングでNotion AIも導入しています。導入にあたってはトライアルを実施し、できるだけ多くの従業員にNotion AIを体験してもらいました。短いトライアル期間にも関わらず、多数の従業員から文書作成の精度の高さやSlackやGoogleドライブと連携した横断検索の正確性を評価するフィードバックが寄せられ、継続して利用しないという選択肢はありませんでした。

AIミーティングノートで作業時間を90%削減し、会議へ全集中
Notion AIの機能のなかでもIVRyが業務効率化を推し進める上で特に活用しているのが「AIミーティングノート」です。AIミーティングノートは会議参加者の発言の文字起こしと会議内容の要約をAIが自動で行う議事録作成機能です。IVRyでは議事録テンプレートにこのAIミーティングノートを実装し、経営会議から個別会議まで、規模を問わずほぼすべての会議でこのテンプレートを使って記録をするようにルール化しています。
AIミーティングノートで議事録作成を自動化したことにより、これまで人の手で作っていた議事録作成の時間が90%にまで削減できました。会議の中身を全て記録し、重要事項をAIが客観的にまとめてくれるため、議事録さえ読めば会議でどのような意思決定が行われたのか、次に何をすべきかが一目で分かります。さらに議事録作成のために参加者がメモを取る手間が大幅に削減できたことで、全員が議論に集中でき、会議の質も向上しています。
組織全体で議事録作成の自動化を進めた背景には、業務効率のためだけでなく、IVRyの組織カルチャーがあります。顧客の業務効率化をサポートするプロダクトを開発する同社にとって、自分たちの業務効率化はプロダクトの哲学を反映する行動規範なのです。

Notionを通じて、経営陣と従業員がより深く繋がる
情報の透明性を謳うIVRyはほぼ全ての情報を全社向けに公開しています。それは経営会議も例外ではありません。AIミーティングノートで記録した経営会議の議事録は、背景や意図、ニュアンスが伝わるよう微調整を加えた上で、全従業員が閲覧できるように公開されます。従業員は議事録を見て何か疑問があれば、Notionのコメント機能を使って質問し、経営陣もそれに回答します。この役職を超えたコミュニケーションについて、コーポレートIT 責任者の植田さんは「たとえば、経営会議で組織のルールに大きな変更があった場合、その背景を知らない従業員は『なぜこの変更があったのだろう』と疑問を抱きます。しかし、経営会議の議事録が公開されて、経営会議のメンバーと直接質疑を重ねることで従業員にも納得感が生まれます」と明かしました。
「従業員と経営層のコミュニケーション」は「社内イシュー」と名付けられたデータベースでも行われています。「社内イシュー」は業務改善提案をチケット管理形式でまとめたデータベースで、IVRyの従業員なら誰でもチケット発行が可能です。新しいチケットが作成されると、主に経営陣が担当者をアサインし、業務改善に取り組みます。Notionに「社内イシュー」のデータベースがあることで、従業員は気軽に改善案を述べることができ、職場環境の改善だけではなく、従業員満足度の向上にも寄与しています。


「上から下に落とす」のではなく、「みんなで考えて会社を作っていく」という考え方がNotionの活用方法にも反映されています。

コーポレートIT 責任者
Notionに最新で正しい情報がある状態の徹底を通じて、AI活用のレバレッジをさらに高める
議事録、社内ルールや手順書、ブログなどあらゆる社内情報をNotionに集約しているIVRy。同社では、エンタープライズプランに搭載されたアナリティクス分析機能を使って、Notionにある各ページの閲覧数をモニタリングすることで、従業員に見られていない情報を確認し、情報の要否や情報への導線を常にアップデートすることに取り組んでいます。その結果、常にNotionには「最新の正確な情報がある」状態となり、従業員にとって業務情報を得やすいプラットフォームになりました。
IVRyは今後、Notionに最新かつ正確な情報を蓄積するだけではなく、蓄積した情報を活かして「AI前提のアウトプット作成」を一層推進させる方針です。例えば、「社内イシュー」のデータベースでは、AIがドキュメントやコメントを分析した上でチケットの進行やクローズの判断を自動で行なうなど、プロンプト設計を含む作成プロセスの高度化と自動化を計画しています。
定型作業をNotion AIに任せ、生まれた時間を顧客対応やプロダクト開発に集中させる。IVRyはNotionを活用することで、社会に最高のサービスと技術を届けることを目指しています。


IVRyは振り返りを重視する組織です。Notionのアナリティクス機能で情報の必要性を評価できる点が、弊社の組織文化と相性が良かったと言えます。

コーポレートIT 責任者

