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スタートアップの世界で私たちがよく議論するのは、製品と市場の適合性です。しかし、製品と会社の適合性、つまり会社の日々の業務に最適な製品の選び方にも、もっと目を向ける必要があるのではないでしょうか。
Puzzleを立ち上げたとき、私たちのミッションは明確でした。それは、創業者たちの経営判断の向上を支援する金融インテリジェンスのシステムを構築することでした。自身の会社の資金調達額が総額10億ドル以上にのぼる連続起業家として、私がじかに自分の目で見て知ったのは、適切な業務用インフラの有無が企業の成功を決めることです。Puzzleにおいても、まさにそれが、急成長を支えるために必要としていたものであり、Notionに注目した理由でした。
PuzzleにとってNotionは、単に保有するアプリの山の中の1個ではなく、会社の中枢神経系としての役割を担っています。アイデアを現実化し、プロセスを具現化し、チームがシームレスに連携する場所、それが私たちにとってのNotionです。Puzzleでは、Notionを最大活用するために、8つの主要戦略を策定しました。その結果、重複作業の削減により大量の時間を節約できただけでなく、Notionをシンプルなツールから、会社の業務を下支えする基盤に変えることができました。
スタートアップの創業者でも、チームの業務最適化に取り組むリーダーでも、Notionを会社の成長と成功の原動力にする方法を以下にご紹介します。
1.Notionを信頼できる唯一の自情報源(SSOT)として定め、ほかのツールを統合する
Puzzleでは、「文書にしなければ、何も起こらなかったのと同じ」という格言を銘としています。ただ私たちの場合、それは「Notionで管理していなければ、存在しないのと同じ」という意味になります。
Notionワークスペースは、私たちの信頼できる唯一の情報源(SSOT)になりました。そして、組織のナレッジを統合する中枢として、会社と共に成長し、進化してきました。基本的な企業情報(経営方針や社内規程)、戦略的な取り組み(全社OKRやチーム目標など)、Linearのような専門的なツール内で日々脈打っている業務の流れまで、すべてがつながっています。文書やデザインファイルから、データダッシュボード、プロジェクト通知、Slack等の連係ツールを介した重要な会話まで、すべてが私たちの集団的知性の一部となります。
Notionを主要ワークスペースとして指定したことで、直感的な整理体系により社内の知識が容易に見つけやすくなり、チーム間で情報が自然に行き交う環境を構築できました。この環境では、ユーザー全員が時間を節約できる上、コラボレーションの質が高まります。あらゆるデータを信頼できる唯一の情報源に一元化すれば(または最低限でもインテグレーションによって連係すれば)、チーム全員が知識や知見を共有し、互いに学び合うことがより容易になります。Notionのインポーターツールを使用して既存のコンテンツをNotion内に移行できるため、レガシーツールを段階的に廃止し、Notionを信頼できる唯一の情報源に据えて統合、一体化された技術スタックを構築できます。
Notionを信頼できる唯一の情報源として確立するには、明確かつ意識的に宣言する必要があります。その方法は、全社会議での発表でも、業務指針における理念の記載を通じてでもかまいません。この最初の一歩は、以下で解説するほかの原則の実践を貫徹するための土台となります。それぞれの原則は、会社の中枢神経系としてNotionが担う役割を強化します。

2.新入社員の採用とオンボーディングを効率化する
Puzzuleでは、候補者の一次面接から新人社員のオンボーディングのプロセス全体を通じてNotionを使用することにより、一貫性のある体験を実現しています。それにより、人事活動を効率化できるだけでなく、文書化と知識共有の文化を初日から新入社員に根付かせることができます。
オンボーディングにおけるNotionの使用は、二重の目的を果たします。新入社員に一貫性のある体験を提供できる上、組織全体に重要なプロセスや知識の文書化の習慣を定着させることができます。各チームがオンボーディングの準備を進める過程の中で、自然に文書が作成され、磨き上げられていきます。そして、一体的な見直しと改善の反復により、組織的なナレッジの基盤が長期にわたり構築されます。
Notionを使って高い効果を発揮しているPuzzleのオンボーディングシステムの主要な要素:
職務記述書から面接評価シートまで、あらゆる文書のテンプレートをワークスペースに用意することにより、一貫性を徹底し、時間を節約できます。
対話型のオンボーディング用チェックリストを新入社員に提供することにより、進捗管理を支援し、当事者意識を培います。
Notionでオンボーディングを進めることにより、自主的な情報検索の手段を従業員に提供できます。質問の際には、Notion AIを使えば、人に尋ねる前に、自分で回答を得ることができます。
権限設定を使えば、オンボーディングの進捗に合わせて、機密情報へのアクセス権限を段階的に付与することができます。
3.Notionを非同期型のチームハブとして活用し、チームのコミュニケーションを変革する
Puzzleでは、意思決定が刻一刻と展開される活発な対話の空間としてNotionの各ページを活用することにより、非同期型コミュニケーションをチームの連携の基盤として位置付けています。そのため、どのチームも長い会議に時間を費やすことなく、決定事項を文書化し、最新情報を周知し、問題を解決できています。これは、Puzzleのリモートチームにとって特に大きな価値をもたらしています。このアプローチにより、会議の負荷を大幅に削減できた上、対話や意思決定の質も向上しました。
Puzzleで成果を得たNotionの非同期型のコミュニ―ケーションの枠組みは次の通りです。
各種文書(提案、決定、連絡など)のテンプレートを使い、体系立ったスペースを作成します。
文書の様式について、明確なルールを設定します。コメントと新規ページのどちらかを使用するかを選択する際の基準、関係者をタグ付けする方法、返信時間の要件などを指定しましょう。
定期的なレビューを実施し、文書の鮮度や合致性を維持します。
Notionのコメント機能や@メンションを戦略的に活用して、チームへの周知を徹底しながら、目的に沿った議論を維持します。
オートメーション機能を活用し、重要な情報更新をSlackやメールで各チームに自動通知します。

4.チーム間のギャップを埋めつつ、専門知識を整理する
Notionのチームスペースは、チーム内の専門知識と部門横断的な可視性を両立させるエレガントな情報アーキテクチャを実現します。各部署が、各々そのチーム独自のコンテンツ用のスペースを管理しますが、チーム外のユーザーも自分の仕事に関係する情報を容易に見つけられます。この枠組みにより、各チームは専門知識を効果的に整理できますが、チーム間のコラボレーションが妨げられることはありません。
たとえば、Puzzleのエンジニアリング部のチームスペースには、詳細な技術文書が、エンジニアによる日常的な使用向けに整理されていますが、他部署の製品担当マネージャーがアーキテクチャのコンテキストを必要とする場合でも、アクセスが可能です。同様に、営業部のチームスペースでは、顧客インサイトや市場のフィードバックを営業チームのニーズに合う方法で整理すると共に、貴重なインサイトが製品関連の意思決定の際に容易に見つかるように情報を管理します。
チームスペースには、次の要素を備えると、効果が特に発揮されます。
チームにおいて反復される工程や文書作業に合った、各チーム独自のテンプレート
データベースに関係者用のビューを設け、チーム内だけでなく、他部署の関係者にも閲覧可能な形で情報を共有
最も重要な情報に対しては、ページオーナー、期限、検証を指定し、誰もが信頼できる質の高いコンテンツを最新の状態に維持
文書をできるだけオープンに保つため、ページとデータベースのレベルで細かい権限設定を使用し、透明性と必要なプライバシーを両立

5.文書化の原則を日々の習慣として実践する
文書化の文化とは、単なる理念ではなく、すべてのスタートアップにおいて、実践を通じて筋肉のように鍛え上げる必要があるものです。確固たる文書化の文化を作るには、チーム全員が日々の業務の中で実践できる明確なガイドラインと実際的な習慣を定め、それが作業の自然な流れとして定着するまで、実行し続けます。
Puzzleでは、次の手法により、文書化を作業の自然な流れの一部として根付かせました。
まずは簡単な形で開始: 基本的な会議メモや意思決定ログから始め、チームにおける習慣化に伴い、徐々により複雑な文書へと対象を拡げます。
ルーティン化: 文書化のチェックポイントを既存のワークフローの中に組込みます。たとえば、会議の際、事前の提案文書の提出と事後の主要決定事項の文書化をルールとして定めます。
鮮度の維持: 各チームにおいて、最もひんぱんに使用するドキュメントを更新、改善する定期的なレビューのスケジュールを設けます。
優れた文書を表彰する: チームミーティングで効果的な文書例にスポットを当て、みなの学びに貢献したメンバーを表彰します。

6.ワークフローをチームごとにカスタマイズ
Puzzleでは、どのチームもNotionの基本的な初期設定は同じなのですが、非常に魅力的な点は、各チームが独自のニーズに合わせて使用方法を調整できることです。プロセスやシステムが時間の経過とともに自然に進化することは、すべてのスタートアップが知っています。だからこそ、ビジネスの成長に伴う適応と拡張が可能なツールを使用することが重要不可欠です。これを可能にするのが、Notionの柔軟性であり、各チームのニーズの変化に応じてワークフローを継続的に改善できます。
たとえば、エンジニアリング部では、大規模なスプリント・プランニングのシステムを構築する前に、まず簡単なタスク管理から開始できます。マーケティング部では、基本的なキャンペーン計画から始め、包括的なコンテンツ・カレンダーや高度なアナリティクスの追跡へと進むことができます。こういった自然な進行の過程の中で、各チームは、独自のニーズに最適なワークスペースを構築しつつ、会社全体の状況も常に俯瞰することができます。
進化に適応するワークフローを構築するためのベストプラクティス:
最初はシンプルにスタートし、見直しと改善をひんぱんに繰り返します。ワークフローはまず基礎的なものから始め、実務の中で試され、認められたものを時間をかけて磨き上げていきます。
ガードレールの維持: 一連の標準的なデータベースのプロパティとテンプレートを使用することにより、一貫性を維持しつつ、各チームによるビューとプロセスの自由なカスタマイズも可能にします。
組織を横断するワークフローの連携:リレーションとロールアップを活用することにより、チーム横断的な業務を実現しつつ、それぞれのチームのニーズに合った仕事の進め方に対応します。

7.AIを活用して新たなレベルへ
50名を超えるPuzzleのチームでは、Notion AIを日々のワークフローに統合することで、仕事の在り方を完全に変えました。当初のAIの主な用途は、ワークスペース全体に散在する情報を調べさせ、たとえば製品仕様、会議メモ、顧客のフィードバックなど、さまざまな質問への回答を迅速に得ることでした。クエリ1件あたり10分節約され、1人あたりのクエリが1日平均5件だったので、1日あたり50分の節約、つまり会社全体で週21時間の節約を達成できたのです!
現在Puzzleでは、業務のさまざまな領域でNotion AIを積極活用しており、スマートなアシスタントとして、そして強力な自動化ツールとしての効果を両方得ています。
複雑な質問に対する回答を瞬時に得るために、連係ツールやデータベース全体の情報をAIに分析させています。
会議メモを具体的な行動を明記したプロジェクト計画に変換するために、重要な決定事項の抽出と次のステップの分類を自動化しています。
技術文書は、対象とする読者の種別にカスタマイズしています。たとえば、開発仕様書をワンクリックで営業担当者向けのかみくだいた概要説明に変換できます。
製品インサイトを抽出するために、AIを使用して、顧客とのやりとりや機能リクエストのデータから、パターンを洗い出しています。
競合分析レポートを作成するために、AIを使用して、社内の市場調査と顧客フィードバックを合成しています。

8.タスクもナレッジとして共有するチーム進捗管理
チームの文書やワークフローが組織的な共有知識としてNotionで管理されているのと同様に、各自の作業内容やスケジュールの進捗(いつ誰が何をしているのか)を共有知識として把握することも重要不可欠です。Notionを使用したPuzzleのタスク管理システムでは、各自の作業を全社的な優先事項に結びつけることにより、各チームにおけるコンテキスト理解を実現しつつ、経営陣に対しても進捗状況を可視化しています。タスクを戦略的イニシアチブに結び付け、インパクトスコアを追跡し、通知を自動化することにより、自分たちの仕事が全社的な大目標にどのように寄与しているのか、チーム全員が理解できるシステムを作りました。
Notionを使ったタスク管理の独自の強み:

スタートアップの規模拡大に伴い、整合性を保ち、組織のナレッジを維持管理し、迅速な意思決定を行うために、信頼できる唯一の情報源を持つ重要性が増していきます。以上のご紹介事例では、Puzzleの創業者そしてチームとして、長い時間をかけて継続的改善を重ねてきた取り組みの結果、チームの効率性の向上、会議の負担の削減、オンボーディング時間の迅速化を実現しました。
魅力を感じる一方で、ためらいも感じる方への私のアドバイスは、シンプルです。それは、「最初は簡単に、しかし今日から始めること」。対象を1つに絞り込み(会議文書、入社マニュアル等)、そこから構築していきます。
仕事の在り方は、未来に向けて、透明化、連携化、非同期化が大きく進んでいます。Notionを使って貴社の業務システムを構築することで解決できるのは、目先の組織課題のみではありません。長期的な成長に伴い拡大、加速する競争優位性の創出にもつながります。
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